国立科学博物館 収集・保管体制強化へ9億円超

国立科学博物館のクラウドファンディング終了後のトップページ
画像はクラウドファンディングページより

 2023年8月7日から11月5日までの91日間にわたり、国立科学博物館(以下、かはく)はクラウドファンディングを実施し、9億1,602万5千円を調達しました。このプロジェクトは、かはくが約150年にわたり収集した自然史・科学技術史に関する500万点以上の標本・資料の収集・保管体制を強化するためのものです。

この資金調達の背景には、コロナ禍や光熱費、原材料費の高騰による資金的な危機があります。かはくは、調査研究、展示・学習支援、標本・資料の収集・保管の三つのミッションを担っており、特に標本・資料の収集・保管はその根幹を成す重要な機能です。しかし、経済状況の変化により、これらの活動の維持が困難になっていました​。

今回のクラウドファンディングでは、目標金額を大幅に上回る結果となり、クラウドファンディングの支援者数、調達金額ともに過去最高を更新しました。その資金は、かはくの標本・資料の収集・保管に支障なく遂行するために使用される予定です。さらに、国内の科学系博物館などが「地球の宝を守れ」という活動に参加するための資金としても活用されることが予定されています。この活動は、単にかはくだけでなく、広範な科学博物館のコレクションと保全体制の充実に寄与することを目指しています​​。

このプロジェクトの実施は、READYFORを通じて行われました。